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Episode Guide エピソード・ガイド

ブッダは空性(すべてのものは依存しあっていること)に関する三昧(精神を集中させ没入すること)に入りながら、同時に説法をする。そのことばは、たった一言であっても、生命あるものすべてが必要としている教えを語り、同時に生命あるものすべてに異なった言語で個別に語りかけている。その声は、この世の誰もが聴いたことのないほど美しい響きをもっており、六十の旋律からなる変奏曲であるといわれている。この音楽はこの世のあらゆる場所に今も確実に存在しており、それを聴くことは決して不可能なことではないとされている。

残念ながら、私たちは通常このような究極の音楽を聴くことはできない。私たちの心は虚栄心や物質欲、利己主義などの煩悩によって汚れており、この究極の音楽を聴く環境にないからである。2500年前の聖地インドでは誰もがその一端に直接触れることができたとされるこの音楽は、今では直接聴くことができない。そんな時代に生きる私たちの耳にブッダたちの音楽を届けてくれるのは、慈悲心によって舞い降りてきたブッダたちの代弁者たるラマたちなのである。

どんなに素晴らしい名曲も演奏家の腕次第であるように、私たちがブッダの教えを聴こうとするのならば、伝統のなかに生きて育ってきた熟練工の技が必要となる。一斉に奏でられた音に熱心に耳を傾ける聴衆がいてはじめて「楽興の間」が成立するように、ブッダたちの代弁者たるラマたちの説法会も聴衆がいてはじめて成立する。

本DVD BOX+フォトブック はチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ第十四世ジェツン・ジャンペル・ガワン・ロサン・イシ・テンジン・ギャツォ法王が、弘法大師空海が日本に両界曼荼羅の法を伝えて1200年目を記念する年、2006年11月1日〜8日に、世界最初の被爆都市 広島にある弘法大師が開創した弥山・大本山 大聖院を拠点に行われた8日間の伝法会「ダライ・ラマ法王Teaching 2006 in 広島」を保存した伝授録である。本DVD BOXの映像のなかで、ダライ・ラマ法王は身振り・手振りを多用し、独特な声調と笑いに包まれた何とも表現できない残響音を奏でている。これはダライ・ラマ法王第十四世という熟練した名演奏家による、平和の象徴都市である広島という地で行われた、日本の聴衆のための特別な歴史的ライブの記録なのである。